徳山豊理事長は、京都芸術大学で評議会が開催される意義を強調し、学園が掲げる「芸術立国」として、平和を希求する大学としての理念を紹介した。世界では戦争や地球規模課題が続く中で、京都芸術大学は平和を希求する人材育成に力を注ぎ、想像力と行動力を備えた人づくりこそが平和への道だと述べた。今後も京都国際平和構築センターを強化して、国際平和の課題に誠実に取り組む決意を示した。リポーター井門 孝紀 (26/09/2025)

徳山豊理事長の開会のあいさつの全文

本日は京都国際平和構築センターの評議会が、ここ京都芸術大学で開催されることを大変嬉しく思う。皆様のお手元には「まだ見ぬ若者たちへ」と題された冊子をお配りしている。これは事務局から、私にこの冊子を絡めて話をせよというメッセージであろうと私自身も感じている。

私ども瓜生山学園は、芸術の力によって平和を構築し、平和を希求することを志としている。もちろん大学だけがそれを担うわけではないが、学園の理念としてこの志を掲げている。この学園で京都国際平和構築センターの評議会が開かれることは、大変意義深いことである。

先ほど明石名誉会長からもお話があったように、世界は日本に限らず各地で戦争が続いている。その問題に加え、地球温暖化をはじめとする地球規模の課題も山積しており、未来を考えると今まさに取り組まねばならない課題ばかりである。その中で、本学として「平和を希求する大学」として何ができるのかを突き詰めて考えている。結論として行き着くのは「人づくり」である。起こり得る出来事を想像し、そのイマジネーションを力に変え、困難を乗り越え、あるいは困難を新たな力に転じることができる人材を育成すること。これこそが平和につながる道である。人を育てることは遠回りのように見えるが、実は私たちにできる唯一の道だと信じて教育活動を続けている。

したがって、今後も京都国際平和構築センターとともに、瓜生山学園は皆様と協力しながら、一つひとつ目の前の課題に誠実に取り組み、地に足をつけて邁進していきたい。どうか皆様のお力添えを賜りたい。また、皆様にはこれからも意味ある議論を重ねていただき、その成果を本学の教育活動にも反映させていきたいと願っている。今後ともどうぞよろしくお願いします。

 

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