金子有美子会員からの報告:フィリピンでの合同平和・治安維持部隊(Joint Peace and Security Teams) の宿営地が完成し譲渡式が行われた (18/12/2020)


フィリピン、ミンダナオ島のノース・コタバト州、ピキットにて、2020年12月8日Joint Peace and Security Teams(JPSTs)の宿営地が完成し、その譲渡式が行われました。JPSTsとはフィリピン国軍、フィリピン国家警察、およびモロ・イスラム解放戦線(MILF)の元戦闘員で構成された合同平和・治安維持部隊です。敵対関係として戦っていたグループが、紛争後の治安維持のため一つのチームとして活動するこの仕組みは、平和構築において世界で初めての試みです。


 譲渡式には、本プロジェクトのドナーである日本大使館、デベロップメント・パートナーである、Office of Presidential Adviser on the Peace Process(和平プロセスに関する大統領顧問室)および
Joint Peace and Security Committee(合同平和・治安維持委員会)のフィリピン政府側とMILF側の議長、そしてUNDPフィリピンが一堂に会し、ピキットを拠点として活動を展開するJPST(1チーム30人で構成)の動員を祝いました。

 私はこのプロジェクトをマネージメントしており、その中で合計10チームへの宿営地を建設します。Covid19の影響もあり、現場であるBangsamoro Autonomous Region in Muslim Mindanao(バンサモロ暫定自治地域)では、残念ながら治安が悪化しており、工期の進捗が遅れています。一刻も早く、地元コミュニティや住民に平和な環境が届けられるよう、仲間と共に日々励んでおります。