【外交総合講座】7月2日 大谷美紀子 日本弁護士連合会前国際室室長


総合外交講座に来ていただいたゲストをご紹介する本コーナー、第6回目は大谷美紀子氏の講義の模様をお送りします。

【7月2日 大谷美紀子 日本弁護士連合会 前国際室室長】

①ゲストのプロフィールご紹介

1964年大阪府生まれ。1987年上智大学法学部国際関係法学科卒業、同年、司法試験合格、1990年より弁護士(42期・東京弁護士会所属)。7年間、勤務弁護士として民事・刑事・家事事件を広く扱った後、国際人権法の研究のため、1997年より2年間、コロンビア大学国際関係・公共政策学大学院修士課程(人権人道問題専攻)に留学。同大学院留学中の1998年5月から8月まで、国連人権高等弁務官事務所ニューヨーク事務所にてインターン、同大学院にて教職助手。同大学院修了後、1999年に帰国後、大谷法律事務所を設立。帰国後は、取り扱い業務を専ら国内及び国際的家事事件に限定する一方、国際人権法の分野で研究(2003年東京大学法学政治学研究科修士課程専修コース修了、現在、青山学院大学法学研究科博士後期課程在学中)、教職(現在、創価大学法科大学院、及び、大宮法科大学院にて非常勤講師として「国際人権法」を担当)、及び、NGOとして国連の人権分野の会議等に参加する等、国内外で活動を行っている。

公式HP:http://www.otanilawoffices.com/index.htm

②講義要旨

2008年7月2日の外交総合講座において、日本弁護士連合会の大谷美紀子様に来ていただき、「国際社会における人権と正義」というテーマで、人権の国際的保障、国際社会における正義、日本の人権外交について講義をして頂きました。

 

この中で大谷様は、人権の国際的保障の発展を時代背景に基づき説明をして下さり、国際的な人権保障と国家主権に対する内政不干渉との間に緊張関係が生じがちであるという現実問題や、以前よりは外交方針に人権の擁護を掲げるようにはなってきてはいるが、日本の人権外交の方向性・方針がいまだ明確ではないことを指摘なさっています。

日本は過去の経験を発展途上国と共有し、さらに先進国と発展途上国との間において人権問題について調整役となることで、人権問題等に対して貢献が出来るのではないかと述べておられました。