【研修旅行】バングラデッシュ UNICEF訪問 (峰川 頌子)

今年の夏季休暇を利用して、3年生を中心とするグループがバングラデッシュに訪れました。
本コーナーでは、現地での体験や学習を通して得た経験を、訪問したそれぞれの学生の視点からお伝えしていきます。
第一回目は峰川頌子さんより、UNICEFへの訪問した時の模様をお伝えします。


〇レポート基本情報

  • 訪問先:UNICEF Bangladesh Office
  • 訪問日時:2008 年9月15 日
  • 訪問テーマ:『バングラデシュにおけるミレニアム開発目標の達成と、社会経済的発展に関するユニセフの計画と活動をまなぶ』
  • レポート作成者:峰川頌子


  • ―家計を支えるバングラデシュのこどもたち―

    バングラデシュでは、790万人の子どもたちが労働者であり、そのうち150万人が都市部で働いていると言われています。
    実際に私はバングラデシュで多くの働くこどもたちと出会いました。

    今回訪問させていただいたBasic Education for Hard-to-Reach Urban Working Children(BEHTRUWC)とは、
    都市部で働く10歳から14歳までのこどもたちにノンフォーマル基礎教育を受ける機会を与えるため、
    バングラデシュ政府とユニセフが一緒に行っているプロジェクトです。

    今回はこのプロジェクトで開校された、特に貧困層の多い地区にある2つのラーニングセンターと
    子供たちの仕事場を訪問させていただきました。


    ―Learning centre 訪問―

    こどもたちは2年間で1日2時間半だけ学校に通い、公用語のベンガル語、英語、算数、ライフスキルを勉強します。
    最後の学期で学ぶライフスキルという科目では、よりよい条件の仕事につくための技術を学ぶことができるそうです。

    このセンターに通うこどもたちは、公立学校を中退したか、いままで一度も学校に通ったことがなかったこどもたちなので、
    先生はこどもたちに点数で成績をつけるのではなく、評価(アセスメント)しています。

    先生は週ごと、月ごと、1年ごとにひとりひとりの生徒の評価や成長をびっしり記録していました。

    子どもたちが持っている筆記用具と教科書は、UNICEF が提供しています。
    なお、2年間で普通の小学校の3年生までの過程を終了するため、
    ユニセフが派遣した専門家チームによって作られた特別なカリキュラムにそった教科書は、バングラデシュ政府の公式認定を受けています。

    センターに通うこどもの男女比は男40%、女子60%ですが、これはユニセフが意図的に女の子を多くしているということです。
    仕事場での暴力や、性的搾取の問題の予防や、早婚者・妊産婦死亡率を減少させるために、
    ユニセフ・バングラデシュ政府ともに、女の子への教育を重要視しています。
    またユニセフは、親や雇い主の理解を得るために、授業と働く時間をずらせるように、朝と昼と夕で授業をおこなっています。

    ―こどもたちの仕事―

    センター訪問後、こんどはこどもたちの仕事場へ案内していただき、こどもたちとこどもたちの雇用者の方にお話しを伺いました。


    この12 歳くらいの女の子は自宅でサリーの装飾の仕事をしています。
    できあがったサリーをマーケットに運ぶのも彼女の仕事です。
    彼女は毎朝2時間半、学校にいった後、家に戻って夜の8時くらいまで働いています。


    同じく12 歳くらいのこの男の子の仕事は、リキシャ(バングラデシュの一般的な乗物である人力車)の修理・手入れのアシスタントです。

    雇い主の男性の話によると、普通アシスタントには給料を払わないが、彼には特別に給与を支払っているとのこと。
    この男の子が1日に扱うリキシャの数は平均約20台で、多い時は60台にものぼるとのことです。

    リキシャ修理の男の子が稼ぐ月給は500タカ(約800 円)です。

    少ないようにおもいましたか?多いとおもいましたか?


    バングラデッシュの貧困層の家庭では、このこどもたちの稼いだお金が、家計をぎりぎりのところで支えています。
    私ははじめ、このプロジェクトが、こどもたちが働くのをやめさせて学校に通わせるためのプロジェクトではないことに
    違和感を覚えていました。
    しかし、バングラデシュの現状を目の当たりにして、学校にいくために仕事をやめるのがむずかしいこと、
    学校にいかせるように親の理解を得るのがむすかしいこと、こどもが学校へいくことに非協力的な雇い主がいることのわけを痛感しました。

    ユニセフは、2004 から2011 年までの間に6つの主要都市部に6,646 校のラーニングセンターを開校し、
    16 万5千人の働くこどもが基礎教育を受けられるようにする予定です。

    ユニセフはこの2年間のノンフォーマル教育を修了したこどもたちを、よりよい教育へのアクセスの権利と危険から自分を守る知識を得、
    社会への参加と社会の発展に関われるようにすること目的にこのライフスキルをベースにしたノンフォーマル基礎教育プロジェクトを行っており、
    こどもたちがよりよい選択肢を自らの意思で選べる能力を与えています。

This article has 3 Comments

  1. よしこさん

    こんにちは!峰川です^^
    コメントありがとうございました!

    貧困の問題では心が痛くなるような現状をたくさん見て感じましたが、現地の子どもたちはみんな勉強熱心で、先生やお医者さん、国の開発に携わる仕事、さらにはテロ対策機関で働きたいなどなど、夢をもった明るい子どもたちにたくさん出会うことができました。

    こうした国連機関やNGOなどの教育支援によって、子どもたちがより多くの選択肢を得られるようになることは、バングラデシュの将来のためにとても重要なことだと感じました。

    ただ、やはりこうした国では学校を中退したり、留年するこどももたくさんいます。あるNGOの運営する学校で子どもたちにメッセージを伝える機会があって、「学ぶことを続けてほしい」という思いを直接子どもたちに伝えることができたことがとても思い出深いです。

    はたして子どもたちがどう思ったかわかりませんが、よしこさんの言うようにその国の未来を担うのはその国のひとびとだと思います。どのような形になるかわかりませんが、私もそのお手伝いができる仕事をしたいと思っています。

    また今度お会いできればゆっくりお話しましょう!

  2. (^-^*)/こんにちは!
    いつもお母さんにお世話になっている橋本よし子です。
    レポートを興味深く読ませていただきました。

    私がボランティアに行っている保育園の園長も御茶ノ水女子大児童心理の教授等とフィリピンの子供たちの現状に胸を痛めています。
    国の根本から変えないといけない現状に子どもたちがどう向き合って生きていくのか大きな課題だそうです。

    頌子さん!就活頑張ってくださいね!

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